友達から電話があるとき、ケンといっしょに何かしていることが多い。
あるときは朝ごはんをふたりで食べに行ってるとき。ふたりで散歩しているとき。夕ご飯の買い物をしているとき。 ふろにいっしょに入っている時には、「ありえない。信じられない。」と彼女は大声を出した。 いや。ふろにいっしょに入るといっても、お互いビールを飲みながらくつろいでいるだけでべつになにも楽しそうなことをしているわけではないのだ。
どうやらおれたちはラブラブ夫婦と思われているようだ。
ケンは親友。 私の母は父との関係を戦友だと言っていたが、私とケンもそれに近いものがあるかも。 ふたりでいろんなことを乗り越えた。 そして私たちは大切な宝物を共有する。
ラブラブというのとはだいぶちがうような気がするが、結婚して16年もたっているのに、ふたりでいることが苦痛ではないというのはラブラブ夫婦ということなのだそうだ。
おおお。おれたちはラブラブ夫婦だったのか。
現世では、ラブラブ。だけど、来世では出会いませんように。